2022年06月20日

マイク・オールドフィールド

最近毎週末にはマイク・オールドフィールドの「オマドーン」を聴いてしまいます。週末しか音楽を聴かないので、これは事実上毎日聴いているのと同じ。初期三作の中ではもちろん「チューブラーベルズ」がいちばん知られていますが、僕は「オマドーン」のほうがいいと思ってるんですよ。で、最近になって2010年にマイク自身がミックスし直したバージョンというのを買って、今はまっています。

実は僕が持っていたのは"Mike Oldfield boxed"っていうCDボックスで、ドイツに住んでた時に買ったから1991年くらいかな。「チューブラーベルズ」「ハージェストリッジ」「オマドーン」の初期三枚にボーナストラックというセットです。これが曲者で、もともとはアナログの4チャンネル・ミックスだったんですね。4チャンネルとは懐かしい。僕の実家にもパイオニアの4チャンネル・オーディオがありましたよ。あれはよかった。もちろん、CDは4チャンネルじゃないんでステレオです。ずっとこれを愛聴していました。ところが、ある日、もしかするとバランスがおかしいんじゃないかと思ったんですね。よく考えてみると、4チャンネル・ミックスをどうステレオに落としたのかわからない。

そこでディスクユニオンで中古のCDを買ったところ、これがそもそもうまく再生できない。傷かなあ。よくわかんないけど、ところどころで音量が急に下がったりする。あー、もやもやすると思ってワールドディスクの通販サイトを見たら、2010年のリミックスがあるのを発見して買ったわけです。ついでに「インカンテーション」のリマスター盤も書いました。

ま、ちゃんと聴き比べてないので、何が変わったのか分かってないのですけど、やっぱり「オマドーン」最高、というわけで毎週聞いているのです。荘厳なパートと素朴な(あるいは間抜けな)パートのバランスが絶妙で、特にパート1(旧A面)の最後の盛り上がりは感動的です。素晴らしい。

ところで、「オマドーン」を買うちょっと前にRobert Reedという人の"The ringmaster part 1,2"というのを買っていました。僕はこの人を知らなかったんだけど、Magentaのギターの人っぽいです。ワールドディスクの中島店長がマイク・オールドフィールド系として紹介していた作品で、MVを観たんですよ。これ


マイクっぽいっちゃマイクっぽい。もっとケルトかな、みたいに思って2枚まとめ買いしたところですよ、このMVよりも遥かにマイクっぽい。っていうか、まんまです。マイクっぽい曲を作る人はたくさんいると思いますけど、このロブさんはギターがね。このMVだとちょっとわかんないかも。マイクのエレクトリックギターって音色も変だし、グリッサンドは独特だし、ビブラートも変じゃないですか。あのビブラート、他の人がやったら怒られますよ。ところがこのロブさんはマイクそっくりなギターを弾くんですよ。音色もグリッサンドもビブラートもマイク。マイクそっくりにギターを弾く人は初めて聴きました。アルバムはなかなかいいと思います。でも、笑っちゃうな。グレタ・ヴァン・フリートとツェッペリンみたいな感じですかね。いいけど笑っちゃう。

ロブさんはこの6/25と26に「オマドーン45周年記念コンサート」をやるみたいです。ほんとにマイクが好きなんやね。

さて、日本のマイク・オールドフィールド、吉良知彦については書きたいことはたくさんあるのですが、一昨日のブログに「夏秋冬春」のライブバージョンについて書いたので、読んでね。吉良さんはマイクの影響を受けつつも、そっくりさんには決してならないオリジナリティがあるので、ロブさんとは相当違う。「夏秋冬春」は吉良知彦渾身の「ほぼ宅録」作品です。その新バージョン「夏秋冬春2022」について書かれた小峰さんのブログを貼っておきます。これは傑作の予感しかないので楽しみです。吉良知彦とzabadakはもっと聴かれるべきです。「夏秋冬春2022」はインストなので、世界中のプログレ者に聴かれることを願っています。
https://koko.asablo.jp/blog/2022/06/20/9501794


posted by きくちまこと at 23:01| Comment(0) | 音楽